近視・遠視・乱視・老眼
物を見る際に見えづらさやかすみ、目の疲れなどを感じる場合、近視、遠視、乱視、老眼といった屈折異常や調節力の低下が関わっていることが多くあります。これらの状態は似たような見えにくさを引き起こすこともありますが、目の構造やピントがずれる原因はそれぞれ異なります。滋賀県大津市一里山の当院では、認定視能訓練士が在籍し、専門的な機器を用いてお一人おひとりの目の状態を丁寧に確認しています。
近視・遠視・乱視・老眼とは?見えにくさの仕組みと違い
近視、遠視、乱視、老眼は、いずれも目に入ってきた光が網膜上で適切にピントを結べなくなることで、物がぼやけて見える状態です。それぞれの見え方や原因には明確な違いがあります。
近視・・遠くが見えにくく近くが見えやすい状態
近視は、目に入った光が網膜よりも手前でピントを結んでしまう状態です。遠くの景色や黒板の文字などがぼやけて見えますが、手元のスマートフォンの画面や本などは比較的はっきりと見ることができます。眼球の奥行きである眼軸長が長すぎる場合や、角膜や水晶体の光を屈折させる力が強すぎることが主な原因です。
遠視・・遠くも近くもピント合わせに負担がかかる状態
遠視は、目に入った光が網膜よりも後ろでピントを結んでしまう状態です。遠くがよく見える目と思われがちですが、実際には遠くを見る際にも近くを見る際にもピントを合わせる力を使うため、目が疲れやすくなります。眼球の奥行きが短いことなどが原因で生じ、特にお子様の場合は弱視の原因になることもあるため早期の確認が大切です。
乱視・・光の焦点が1か所に集まらずブレて見える状態
乱視は、角膜や水晶体に歪みがあるために、光が1か所に焦点を結ばず、物が二重に見えたりブレて見えたりする状態です。縦や横、斜めなど特定の方向だけがぼやけて見えることが多く、遠くでも近くでも文字がにじんで見えるため、眼精疲労や頭痛の原因になることもあります。
老眼・・加齢に伴い近くにピントが合いにくくなる変化
老眼は、加齢によって目の中の水晶体が硬くなり、ピントを合わせる調節力が低下して起こる生理現象です。一般的に40代頃から自覚することが多く、スマートフォンや読書の文字など、手元の細かい物を見るときにピントが合いづらくなったり、少し離した方が見えやすくなったりします。
見え方の異常を感じたときの受診目安と注意したい症状
急激に見え方が悪くなった場合や、目のかすみとともに強い眼精疲労や頭痛がある場合は、早めの眼科受診をご検討ください。単なる度数のずれだけでなく、他の眼疾患が隠れている可能性もあるため注意が必要です。
見えづらさを放置すると日常生活の質低下や集中力の低下につながります。次のような症状がある場合は、我慢せずにご相談ください。
- 遠くの看板や黒板の文字が見えにくく目を細めてしまう
- パソコン作業やスマートフォンの操作後に強い目の疲れや頭痛を感じる
- 夜間の運転時に標識や対向車のライトがにじんで見えにくい
- 手元の文字を読むときに以前よりも離さないと焦点が合わない
- 夕方になると物がかすんで見えづらくなる
詳しい見え方の異常については「見えづらい(視力低下・かすみ・ぼやけ)」のページもご参照ください。
当院で行う目の状態や度数を調べる詳しい検査
当院では、患者さんの目の屈折状態や調節機能を詳細に把握するため、様々な検査機器を備え、認定視能訓練士とともに丁寧な検査を行っています。
屈折度数とピント調節機能の測定
レフラクトメーターを用いて近視、遠視、乱視の度数を測定するとともに、ケラトメーターで角膜のカーブを調べます。また、ピントを合わせる機能を調べるアコモドメーターを搭載した機器により、目の疲れやすさや調節力の状態も詳しく評価します。
視力測定と目の幅の計測
字づまり視力や字ひとつ視力など多彩な指標を表示できるハイブリッド視力表を用いて、日常の見え方を精密に測定します。また、眼鏡作成に必要な瞳孔間距離を測るPDメーターを使用し、適切な装用感を得るためのデータを取得します。
成長期のお子様に向けた眼軸長測定
光学式眼軸長測定装置を用いて、眼球の奥行きである眼軸長を測定します。眼軸の長さは近視の進行度合いと密接に関係しているため、特に近視が進行しやすい成長期のお子様において、状態の把握や経過観察に役立てています。
お子様の目の検査や視力発達については「小児眼科」のページをご覧ください。
近視・遠視・乱視・老眼に対する主な矯正方法
近視、遠視、乱視、老眼のいずれに対しても、ライフスタイルや目の状態に合った適切な矯正を行うことが基本となります。
眼鏡による矯正
最も手軽で安全性の高い矯正方法です。近視には凹レンズ、遠視や老眼には凸レンズ、乱視には円柱レンズを用います。当院ではレンズメーターを使用して現在ご使用中の眼鏡の度数を測定し、度数が合っているかの確認も行っています。
コンタクトレンズによる矯正
角膜の上にレンズを直接乗せることで、自然な視野が得られやすい方法です。乱視用レンズや遠近両用レンズなど多様な種類があります。装用練習や取扱説明専用のスペースを設け、角膜内皮細胞の検査なども行いながら安全な使用をサポートします。
眼鏡やレンズの処方についての詳細は「眼鏡やコンタクトレンズ、拡大鏡や遮光眼鏡等の処方」のページでご確認いただけます。
近視進行の抑制に向けた取り組み
進行しやすいお子様の近視に対しては、生活環境の見直し指導や専用の点眼治療などを検討する選択肢もあります。当院での取り組みについては「リジュセア(近視抑制療法)について」のページをご覧ください。
近視・遠視・乱視・老眼についてのよくある質問
Q1. 市販の老眼鏡をそのまま使っても大丈夫ですか?
A1. 左右の視力差や乱視の有無が考慮されていないため、長時間の使用で目の疲労を招くことがあります。眼科で適切な度数を確認して作成することをおすすめします。
Q2. 遠視の人は目が良いので眼鏡は不要ですか?
A2. 遠視は常にピントを合わせる力を使っているため、目が疲れやすくなります。特にお子様の場合は視力の発達に影響することがあるため、適切な矯正が必要です。
Q3. コンタクトレンズの処方を希望する場合の注意点はありますか?
A3. 初めてコンタクトレンズを作成される方や検査をご希望の方は、検査や装脱練習に時間を要しますので、診察終了の1時間前までにお越しください。
院長より
見えづらさを我慢していると、目だけでなく肩こりや頭痛など全身の不調につながることがあります。日本眼科学会認定の専門医として、患者さんの日常やお仕事に合わせた無理のない見え方を提案いたします。少しでも見え方に違和感があるときは、お気軽にご相談ください。
